イントロダクション
EtherCAT Technology Groupはあらゆるユーザに対してEtherCAT技術がオープンに使用できることを維持します。これはEtherCATデバイスメーカ、開発サポートメーカやユーザによるさらなる技術の発展をもたらします。ETGでは多数の技術作業部会を設置し、EtherCATの各種仕様の拡張作業を慎重に行っています。これらの活動はすべて、EtherCATの安定性とインタオペラビリティの維持という共通の目的を持っています。これがEtherCATに複数のバージョンがない理由であり、年ごとに仕様をバージョンアップするようなことはありません。ETGは欧州、アジア、北米で年に複数回のPlug Festを開催しています。Plug FestではEtherCATデバイスメーカが集まり、デバイスのテストを行うことでインタオペラビリティを維持することを目的にしています。公式EtherCATコンフォーマンステストツールを使用すれば、各メーカは製品のリリース前にEtherCATデバイスのコンフォーマンステストを行えます。ETGは公式テストセンタのテストに合格したデバイスに対し、コンフォーマンス合格認定証を発行します。ETGは世界各国でセミナやワークショップの開催や、展示会への出展を行っています。また、製品ガイド、ETGメンバによる展示会やセミナの協賛展示の場を提供し、メンバ製品のマーケティング活動にも協力しています。
ETGは世界のフィールドバス組織の中でメンバ数が最大となっています。ETGウェブサイトにはメンバの一蘭があります。しかしながら、重要な事はメンバー数ではなく、ETG内でアクティブなメンバがどれだけいるかということです。EtherCATデバイスの数や種類は比類するものがなく、EtherCATの採用率は欧州、アジアおよび北米を網羅して他の産業用イーサネット技術を上回っています。
国際標準
EtherCAT Technology GroupはIECの公式パートナです。EtherCATと Safety over EtherCATはIEC規格(IEC 61158, IEC 61784)で標準化されています。これらの規格は下位のプロトコル層だけでなく、アプリケーション層やドライブなどのデバイスプロファイルも含んでいます。SEMI™ (Semiconductor Equipment and Materials International) はEtherCATを半導体製造業界用の通信規格(E54.20)として承認しています。ETG半導体製造装置技術作業部会(SEMI TWG)内の各種タスクグループによって半導体製造に特化したデバイスプロファイルや実装ガイドラインが定義されました。EtherCAT仕様は英語、日本語、韓国語、中国語で提供しています。
国際活動
EtherCAT Technology Groupは世界中で活動しています。ドイツ、中国、日本、韓国および北米のETGオフィスの技術専門家が製品の実装前、中、後のサポートを提供しています。EtherCATの技術は技術作業部会(TWG)で維持され、仕様の拡張、デバイスプロファイルによるデバイスの動作の統一や実装ガイドラインなどを定めています。ETGメンバのTWGへの積極的な参加と貢献を期待しています。
EtherCATマイルストン
メンバーシップの利点
ETGメンバシップはデバイスメーカやユーザなど、あらゆる企業に対してオープンです。ETGメンバには次のようなメリットがあります。
ETG 活動に参加するには
ETG は効率的に物事を成し遂げることで高く評価されています。ETGの組織はこれを確実に実施することを目的に構成されています:
各 ETG メンバーが各種技術作業部会やタスクフォースなどに積極的に参加し、EtherCAT 技術の向上に貢献しています。この組織での議論は技術委員会(TC)に報告します。TC の会議は、通常、年に 2 回ドイツのフランクフルト国際空港の近くで開催します。この会議場所は海外からも参加しやすいように選ばれました。委員会への参加だけが仕様に貢献する方法ではありません。メンバーは技術改訂のリクエストを直接 TC の議長に提出し、技術諮問委員会(TAB)の議題にすることもできます。TAB は EtherCAT 仕様の審査と公開、コンフォーマンステストツールの内容選定と承認、ツールの新バージョンの公開を行います。技術諮問委員会はコンフォーマンステスト結果に対する申し立てへの調停の役割も担っています。